2008 Fiscal Year Annual Research Report
TLRシグナル抑制因子を用いた蛋白質療法の開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19390467
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
花澤 重正 Nihon University, 生物資源科学部, 教授 (60060258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 喜弘 明海大学, 歯学部, 教授 (50194311)
舛廣 善和 日本大学, 総合科学研究科, 講師 (00336083)
関根 圭輔 明海大学, 歯学部, 助手 (00323569)
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Keywords | TLR / 蛋白質療法 / SOCS / IRAK-M / 細胞膜透過性 / MTM / STAT / JAK |
Research Abstract |
本研究においては、Hawiger博士等が2005年に報告したMTM(Membrane translocating motif)タグを用い、細胞膜透過性SOCS-1,3およびIRAK-M蛋白質の大腸菌発現系(pET28a)の構築を試みた。 MTM融合SOCS-1を大腸菌BL21(DE3)に発現させたところ、非常に低発現であった。大腸菌種、発現誘導温度、IPTG濃度について様々な条件を検討したが改善されなかった。MTM融合SOCS-3を大腸菌 BL21(DE3)に発現させたところ、Hawiger博士等の報告同様の発現が見られた。本発現蛋白質(封入体に含まれる)を変性条件下で精製し、透析によりリフォールディングを行なった。このリフォールディングで可溶化した蛋白質を用い、細胞導入実験を行なったところMTMタグ融合SOCS3は細胞内に導入された。更に、JAK-STAT抑制能を調べるため、LIF刺激を行ないSTAT3を活性化(チロシンのリン酸化)を行なう条件に、本MTM融合SOCS-3を添加したところ、STAT3のリン酸化が抑制されたことから、MTM融合SOCS-3は細胞内導入後JAKキナーゼを抑制することが確認できた。またMTM融合SOCS-3がJAKを抑制する条件下にDP-1を発現させたところMTM融合SOCS-3のJAK抑制能が阻害されたことから、本MTM融合SOCS-3はDP-1相互作用能を保持することも判明した。MTM融合IRAK-Mは発現は良好であったが、大腸菌内で部分分解が見られ、完全精製に至らなかった。
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Research Products
(12 results)