2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨吸収抑制ペプチドを徐放するナノゲルを臨床応用する為の検討
Project/Area Number |
19390472
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
青木 和広 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40272603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 展行 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (00313263)
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Keywords | 骨吸収抑制 / WP9QY(W9)ペプチド / 徐放性担体 / ナノゲル / 低カルシウム食飼育 |
Research Abstract |
我々は、W9ペプチドが抗炎症作用と骨吸収抑制作用を兼ね備えた炎症性骨吸収抑制薬として働くことを報告した(J.Clin Invest.116(6):1525-1534,2006,Arthritis Rheum.56:1164-1174,2007)。このW9ペプチドの臨床応用を考えたとき、W9ペプチドの半減期の短さや酸性下における不安定性が問題となる。本研究の目的は、これらの問題点を克服するため、ナノゲルとW9ペプチドとの複合体を作成し、徐放性があるか否かまた、酸性下でも安定しているか否かを検討するところにある。 W9ペプチドは、単独であると溶液のpHが7.0を下回ると明らかに沈澱してくるが、今回、W9ペプチドとナノゲルとの複合体を作成すると酸性環境下でも沈澱は起こらないことが確かめられた。また、徐放性に関してはW9単独であると3時間おきに投与しなければ低カルシウム食飼育マウスの骨量減少を抑制することはできないが、CHPナノゲルを用いると同じマウスの骨吸収モデルにおいて一日2回投与で骨吸収抑制効果を認めた。このことから、酸性環境下におけるW9ペプチドの安定性は改善し、ナノゲルと組み合わせて複合体を作製することにより、徐放性が発揮されることが明らかになった。今回用いた濃度は1回24mg/kg/dayと比較的高い薬物投与量で効くことが示されたが、現在行っている違うタイプのナノゲルを用いると浸透圧ポンプに匹敵する徐放性を示すことが明らかになってきている。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Defective microtubule-dependent podosome organization in osteoclasts leads to increased bone density in Pyk2(-/-)mice.2007
Author(s)
Gil-Henn H, Destaing O, Sims NA, Aoki K, Alles N, Neff L, Saniay A, Bruzzaniti A, De Camilli P, Baron R, Schlessinger J.
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Journal Title
Journal of cell biology 178
Pages: 1053-1064
Peer Reviewed
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