2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病における非翻訳RNAの統合的機能解析-細菌と宿主細胞との相互作用を中心に
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19390478
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
苔口 進 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10144776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 龍生 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20252984)
村上 純 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40362983)
狩山 玲子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40112148)
西村 英紀 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80208222)
前田 博史 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00274001)
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Keywords | 歯周病 / 歯周病細菌 / 宿主細胞 / Aggregatibacter actinomyctemcomitans / Porphyromonas gingivalis / 非翻訳RNA / non-coding RNA |
Research Abstract |
近年、新規遺伝子発現調節因子として、タンパク質に翻訳されない機能性非翻訳RNA(non-coding RNA: ncRNA)分子が細胞の増殖や代謝制御また病原細菌の病原性発現に関わっていることが明らかにされ、注目されている。 そこで本研究課題「歯周病における非翻訳RNAの統合的機能解析-細菌と宿主細胞との相互作用を中心に」に沿って、本年度は 1)歯周病細菌Aggregatibacter(Actinobacillus)actinomyctemcomitans(Aa)におけるncRNA結合蛋白であるRNAシャペロン蛋白の同定およびncRNAの発現様態、さらに2)ヒト歯肉線維芽細胞にリポ多糖体(LPS)を作用させた際に細胞に発現するncRNA分子の特定について研究を進め、途中経過ではあるが以下のような成果を得つつある。 1)全ゲノム解析が終了したAa、Porphyromonas gingivalis(Pg)について、バイオインフォマティクス技術を駆使して、ncRNA候補分子を探索した。その結果、Aaでは大腸菌ncRNA分子と高い相同性(60%以上)を示す8つのncRNA候補分子とRNAシャペロン蛋白遺伝子としてhfqとrsmA(csrA)様遺伝子を特定した。Pgでは大腸菌ncRNA分子とRNAシャペロン蛋白と相同性を示す候補分子は見出せなかった。現在、RT-PCR法によってAaにおけるncRNA候補分子の発現を確かめている。またhfqとrsmA(csrA)様遺伝子についてはAaでそれぞれの遺伝子欠損株を作成し、蛋白発現パターンを親株と比較して、RNAシャペロン蛋白の機能について検討している。 2)ヒト歯肉線維芽細胞に大腸菌LPSあるいはPg LPSを作用させて、その発現様態をmicroRNAアレイで比較して、歯周病の感染炎症病態に発現するncRNAの役割や機序について解析を進めている。
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Research Products
(7 results)