2007 Fiscal Year Annual Research Report
Notchシグナルの歯髄細胞分化におけるメカニズムの解明とその臨床的展開
Project/Area Number |
19390481
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川島 伸之 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (60272605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝部 憲一 東京大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20233760)
坂本 啓 東京大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00302886)
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Keywords | Notch / Hey1 / 分化 / 歯髄 / 歯髄細胞 / 象牙芽細胞 / 石灰化 |
Research Abstract |
歯髄が失われることによる歯の喪失をなくすために、歯髄組織をいかに保存する、あるいは再生させるかは今後の歯科医療において大きな課題であると思われる。これまでに、骨芽細胞分化においてNotchシグナルはその未分化性を維持する上で重要なファクターであることを示してきた。今回、歯髄組織に二次象牙質を誘導して保存する、あるいは歯髄組織を誘導するために、歯髄細胞分化におけるNotchシグナルの詳細を検討するとともに、Notchシグナルを制御することにより、歯髄細胞の分化を促進あるいは抑制することの可否について検討を行った。まず、歯髄細胞におけるNotchシグナルについてRT-PCRにて検討を行ったところ、Notch1-3まで発現していた。Notch4の発現は認められなかった。また、Notchシグナル下流をみたところ、Hes1およびHey1の発現が認められ、歯髄細胞においてNotchシグナルはHes1あるいはHey1経由で伝えられていることが明らかになった。さらに、アスコルビン酸とグリセロ燐酸で分化および石灰化を誘導したところ、経時的にHey1発現が減少した。-方、Hey1を歯髄細胞に強制発現させたところ、分化おび石灰化は抑制される傾向にあった。以上から、Hey1は歯髄細胞の分化に置いて、Notchシグナルを伝える主要な転写調節因子はHey1であり、そのシグナルは歯髄細胞の未分化性の維持に関与している可能性が高いことが明らかになった。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Kinetics of RANKL, RANK and OPG expressions in experimentally-induced rat periapical lesions2007
Author(s)
Kawashima N., Suzuki N., Yang G., Ohi C., Okuhara S., Kawanishi H., Suda H.
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Journal Title
Oral Surgery, Oral Medicine, Oral Pathology, Oral Radiology, and Endodontology 103
Pages: 707-711
Peer Reviewed
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