2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390484
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉山 昌宏 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10201071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 佳浩 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60325123)
山路 公造 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (30374531)
伊澤 俊次 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20273998)
神農 康生 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60403490)
大前 正範 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10403487)
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Keywords | 象牙質再生療法 / EVA / ナノハイドロキシアパタイト / 修復象牙質 / 脱灰象牙質 |
Research Abstract |
再生医学が21世紀医療の可能性を招くものとして脚光を浴びている現在、保存修復学においても象牙質再生療法の開廃が急務である。本研究は、脱灰象牙質再石灰化能と修復象牙質再生能を併せ持つ象牙質再生療法を開発することを目的として、ナノバイオ技術を応用したナノバイオ接着システムを確立し、in vivo動物実験によりその象牙質再生能を検討するものである。本年度においては、前年度に試作設計したEVA+C添加型スーパーボンド石灰化誘導促進接着剤(RMSB)の象牙質細胞様細胞(MDPC-23)への生体親加をin vitroで検討した結果、極めて良好な生体親和性が示された。さらに、北海道大学大学院佐野英彦教授(連携研究者)の協力の下に動物実験を行い、EVA+C添加型スーパーボンドをカニクイザルの実験的露髄部に適用した。コントロールとして市販のスーパーボンドを用いた。その結果、適用3日後において、コントロールでは炎症性細胞浸潤を始めとする強い炎症反応を認め、壊死像も認められたのに対し、EVA+C添加型スーパーボンドでは炎症反応、壊死像共に全く認められなかった。適用1ケ月後においては、コントロール、EVA+C添加型スーパーボンドの両春において修復象牙質の形成が認められた。コントロールでは形成された修復象牙質は多孔姓の比較的薄いものであったのに対し、EVA+C添加型スーパーボンドでは石灰化組織ぶ密で厚く、外向性に形成されていた。この結果からEVA+C添加型スーパーボンドではコントロールに比べて、炎症反応がなく、修復象牙質の形成量および質にすぐれていることが示唆された。 また、メガボンドにナノHAPを添加したHAPナノボンドの象牙質接着性および長期耐久性も検討しており、in vitroでの再石灰化能が確かめられた。
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Research Products
(5 results)