2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯根膜前駆細胞クローン細胞株を用いた歯根膜組織再生機構の解明
Project/Area Number |
19390486
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 英史 Kyushu University, 大学病院, 講師 (10284514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤峰 昭文 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117053)
藤井 慎介 九州大学, 大学病院, 助教 (60452786)
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Keywords | ヒト歯根膜細胞 / 歯根膜幹細胞 / 塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF) / SaOS2 |
Research Abstract |
本研究に同意が得られた患者より歯根膜組織を採取し、in vitroにて培養後、遊走してきた細胞をプライマリーのヒト歯根膜細胞(HPLF)とした。つぎにHPLFにSV40 large T抗原をコードする遺伝子(SV40T-Ag)とヒトテロメレース逆転写酵素をコードする遺伝子(hTERT)とを導入し不死化したSTPLFを作製した。さらにSTPLFをクローニングし、骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞そして神経細胞への多分化能を有した極めて未熟な細胞株1-17を得た。1-17細胞株は、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)刺激に対して、未熟な状態では骨芽細胞への分化を抑制し、分化がある程度進んだ状態では、その分化が促進されることが明らかになった。歯根膜は種々の細胞から構成されており、各々が相互作用を持って、歯根膜の恒常性を維持していると考えられることから、1-17細胞株とヒト骨芽細胞株(SaOS2)とを共培養した結果、SaOS2は1-17細胞株の骨芽細胞への分化を促進することがわかった。またその分化にはSaOS2によるBMP4の分泌を介したものであった。 なお本研究は歯学研究院の倫理委員会にて承認が得られた上で遂行されたものである。
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Research Products
(2 results)