2008 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素状態を反映する新しいPET診断による口腔癌治療戦略
Project/Area Number |
19390506
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北川 善政 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 教授 (00224957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 裕 北海道大学, 病院, 講師 (90250464)
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)
犬伏 正幸 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (70399830)
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Keywords | 分子イメージング / 核医学(PET, SPECT) / ^<18>FAZA / 低酸素 / 治療抵抗性 / 口腔癌 / 臨床試験 / 動物モデル(マウス) |
Research Abstract |
今年度から共同研究者の犬伏が独立行政法人放射線医学総合研究所・分子イメージング研究センターに異動したのに伴い大学院生1名を放医研に指導委託し、密接な連携を図って共同研究を実施している。具体的内容 : (I. 動物実験)^<99m>Tcや<123>Iを細胞内に取り込むヒトNa^<+>/I-共輸送蛋白(hNIS)で標識した癌細胞株を樹立し、ヌードマウスの上肢および下肢に皮下移植して、^<99m>Tcを静注後に小動物用SPECT/CT装置を用いて腫瘍をイメージングすることに成功した。(II. クリニカルPET)癌の低酸素状態を評価するための^<18>FAZA-PET臨床試験の実施に向け、放医研において^<18>FAZAの安全性試験を実施し、薬剤に関するワーキンググループおよび治験等審査委員会より承認を受けた。意義・重要性 : (I. 動物実験)FAZA-PETが癌の低酸素領域に特異的に集積するエビデンスを確立するための実験腫瘍モデルが作製できた。この成果は日本頭頸部癌学会(平成21年6月、札幌)において報告する予定である。(II. クリニカルPET)来年度早々より^<18>FAZA-PETの臨床試験を実施し、実際の頭頸部癌患者において癌の低酸素状態と治療抵抗性との関係を明らかにしていく予定である。将来的には、放射線化学療法の感受性や腫瘍残存の有無を予測することで、手術回避や縮小手術による形態・機能の温存が可能になり、口腔癌患者のQOLの向上につながる研究成果と考えている。
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Research Products
(15 results)