2007 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生制御技術の複合的応用による新規リビングマテリアルの開発
Project/Area Number |
19390510
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小山 博之 The University of Tokyo, 医学部付属病院, 寄付講座教員 (10241994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近津 大地 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30343122)
森 良之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70251296)
大庭 誠 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員 (20396716)
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Keywords | 血管新生 / マテリアル / スカフォール / 再生骨 |
Research Abstract |
(1)血管新生を誘導するインテリジェント,スカフォールドの開発 (a)血管新生因子の徐放機能を付与したコラーゲン,ゲルの開発 コラーゲンをクエン酸誘導体やその他の化合物を用いて物理的に結合させた各種の物理ゲルを作成した。さまざまなプロトタイプを作成しラット筋膜下埋植モデルにおいて検討した結果,マテリアル内部にむけての血管新生を有意に誘導する最適な成分のゲルを作成することに成功した。このゲルに対し,適量のbFGFを結合させることによりさらなる血管新生効果の増強を確認することができた。 (b)微小血管のスカフォールド機能を持っコラーゲン,スポンジ開発 まず,コラーゲンとポリグリコール酸の混合をエレクトロスピニング法によりナノ,ファイバイー化し,スポンジ状の立体構造をもつ不織布を作成した。この不織布を上記と同様にラット筋膜下埋植モデルで評価したところ,マテリアル内部にむけた新生血管の発達を確認することができた。 (2)血管新生を促進する非ウイルス,ジーンデリバリー,システムの開発 高分子ナノ,ミセル構造体にてreverse transfection技法を持ちて遺伝子導入する実験をin vitroで実施したが,reverse transfectionを用いない場合と比較して有意な遺伝子導入効率の改善は認められなかった。 (3)血管新生因子の効率的デリバリー,システムの開発 ラビット下肢の薄筋には,dominant pedicleとminor pedicleの2系統の栄養血管により養われており,この場合dominant pedicleを切断すると広範な筋壊死が惹起させる。この薄筋に対して,bFGFを結合させた酸性ゼラチンハイドロゲルを筋注することによりminor pedicleの成長を誘導し,dominant pedicleを切断しても筋壊死を回避することに成功した。
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Research Products
(3 results)