2008 Fiscal Year Annual Research Report
常染色体エナメル質形成不全症家系の原因遺伝子の同定と遺伝子診断
Project/Area Number |
19390528
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
新谷 誠康 Tokyo Dental College, 歯学部, 教授 (90273698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 麻子 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10349540)
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Keywords | 遺伝性エナメル質形成不全症 / 遺伝子 / アメロブラスチン / エナメリン / カリクレイン4 / エナメライシン / DLX3 |
Research Abstract |
遺伝性エナメル質形成不全症は典型的な遺伝性疾患である。本研究では,常染色体性エナメル質形成不全症患者家系に関してアメロブラスチン,エナメリン,カリクレイン4,エナメライシン(マトリックスメタロプロテイナーゼ20), DLX3,アメロチン遺伝子の変異の探査を行うとともに,その調査対象家系数を増やし,調査の充実と新しい変異の発見を目標としている。口腔粘膜を綿棒にてスワブし,抽出される微量ゲノムDNAを用いてPCRを行い,目的の遺伝子を増幅する方法を用いている。続いて,ヒトのこれらの遺伝子のコード領域の上流および下流の非コード領域に特異的なプライマーを設計し, PCRを行うことによってこれらの遺伝子のコード領域とスプライス部位のクローンを作成する。増幅したDNAをダイレクトシークエンスし,その塩基配列,遺伝子構造を比較検討して,エナメル質形成不全症患者における突然変異部位を検索する。これらの検索やデータの整理および解析はコンピューターを用いて行っている。昨年に低形成-低成熟エナメル質およびタウロドントが臨床症状として現れる,めずらしいエナメル質形成不全症タイプIVが兄妹に発現した家系の家族に協力が得られ,変異を探索した。その結果、常染色体優性タウロドント併発性AI愚者兄妹からDLX3遺伝子の新しい突然変異を発見した。DLX3遺伝子の点突然変異は初めての報告となる。 この成果は,新規変異の発見のみならず,従来から推測されてきた,本疾患と毛髪・歯・骨症候群は病気の本態は同じものではないかという仮説を裏付け, DLX遺伝子ファミリーにとってホメオドメインが重要な領域であることを再確認できるものである。
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