2009 Fiscal Year Annual Research Report
歯周炎・膠原病のリスク遺伝子多型分類に基づくRNA発現とタンパク同定
Project/Area Number |
19390535
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉江 弘正 Niigata University, 医歯学系, 教授 (20143787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (00215344)
成田 一衛 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20272817)
久保田 健彦 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (50303136)
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Keywords | 歯学 / 遺伝子 / 蛋白質 |
Research Abstract |
本年度の研究において、歯周炎・膠原病患者のインターロイキン1,6の関連が明確となり、また好中球産生タンパクとしてシトルリン化変換酵素タンパクの発現亢進、さらに歯周炎・歯肉増殖歯肉組織での共通変動遺伝子発現が同定された。 1 歯周炎・膠原病患者の遺伝子多型解析: 関節リウマチを伴う歯周病患者88名と歯周病患者22名の遺伝子多型と血清炎症性サイトカイン測定を行った。その結果、インターロイキン1-B(IL-1B)+3954に有意差があった。また、RA活動度と血清中のインターロイキン6、腫瘍壊死因子、歯周ポケット内炎症レベルとの間に有意な関連が認められた。 2 FcレセプターIIIb遺伝子型の違いによる好中球産生タンパク: 健常者10名の好中球を対象に、歯周病原細菌に対する抗体の刺激で誘導されるタンパク発現についてFcレセプターIIIb遺伝子型(NA1,NA2)ごとに調べた。その結果、計6スポットが検出され同定したところ、NA1タイプでは好中球機能に関わるタンパクが強く発現し,NA2タイプでは関節リウマチの病原因子で自己免疫応答に関与すると考えられるシトルリン化変換酵素タンパクの発現亢進が見られた。 3 歯周炎と歯肉増殖症歯肉における共通変動の遺伝子発現: 重度歯周炎患者17名、歯肉増殖症患者14名、健常者24名の歯肉組織から、マイクロアレイとrt-PCRにて網羅的および定量的遺伝子発現解析を行った。結果、歯周炎における増加遺伝子としてITGB2、MMP-2、CXCL12、CXCR-4、Rac2が、減少遺伝子としてConnexin、DSC1、DSG1、Nestinが見出された。一方、歯肉増殖症においては、被検者間で遺伝子発現に大きな違いがみられが、MMP-1、MMP-12、Cathepsin Lが増加遺伝子、Keratin-10、TGF-β1が減少遺伝子として示された。
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Research Products
(5 results)