2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護実践の質向上を導く看護支援システム構築に関する研究
Project/Area Number |
19390550
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
黒田 裕子 Kitasato University, 看護学部, 教授 (90234616)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上澤 悦子 北里大学, 看護学部, 准教授 (10317068)
中山 栄純 北里大学, 看護学部, 講師 (70326081)
明神 哲也 北里大学, 看護学部, 講師 (00521428)
石井 真 北里大学, 看護学部, 助教 (70338002)
小泉 雅也 北里大学, 看護学部, 助手 (00406901)
|
Keywords | 看護支援システム / 電子カルテシステム / 看護実践の質 / 看護師の思考過程 / 看護支援システムの構造と機能 |
Research Abstract |
看護の質向上を目指した看護支援システム(以下、システム)の機能と構造を探究するための本調査へ向けた研究方法具体化のための予備調査を、2008年5月8日〜2008年9月3日まで実施した。2医療機関の看護師6名に対して参加観察法と面接法を併用しデータを収集した。結果、本調査の研究方法は、(1)システムとの相互作用が最も多い、勤務前の時間帯に集中して得ることが適切であること、(2)思考しながら情報をシステムから得ているために、思考を声に出してもらうThink Aloud法を使用することが有効であること、(3)システム以外から得られている情報を視野に入れること、(5)研究参加者である看護師がその日初めて受け持つ患者のシステムからの情報収集場面に限定する必要があることが明らかとなった。この予備調査の結果を受けて、熟練看護師の看護実践へと繋げるシステムからの情報収集とその活用に関する本調査を、2008年9月1日〜2009年2月末まで実施した。結果、全国17施設34名の研究参加者となった看護師からデータを得た。分析の結果、実践へと繋げるシステムからの情報収集に伴う思考は、短時間であり最小限の時間で最大の情報を得ようとする努力が見られること、システムからの情報は紙媒体に比して短時間で最大の得たい情報を映像や時系列値から得ていること、システムの画面スクロール機能は、1人の患者に対する必要事項を研究参加者の思考次第で操作できるために効率的に得られている点も判明した。しかし一方で、システムの構造や機能の不具合が思考の妨害をする可能性も見いだされた。本研究では引き続いて、看護実践の質向上をもたらすシステムの構造と機能を、本調査の分析結果から継続的に探究する必要性確認できた。
|
Research Products
(4 results)