2010 Fiscal Year Annual Research Report
少子化社会の学生の特性に合わせた看護学導入プログラムの開発
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19390551
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
菱沼 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (40103585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐居 由美 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (10297070)
大久保 暢子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (20327977)
伊東 美奈子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (00550708)
大橋 久美子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (40584165)
蜂ヶ崎 令子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (30385570)
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Keywords | 大学生活への導入 / 看護基礎教育 / 学生が感じる困難 / Y-Generation / 生活体験 / 看護技術Web教材 / 教材開発 |
Research Abstract |
学生の学習準備状況に合った看護学の導入教育の構築を目的とした本研究は、今年度が最終年度であった。これまでに導入時の困難性を学生自身の視点及び教員の視点から抽出し、その困難性を解消するために教材(看護技術のe-learning教材・大学の学習方法導入の教材)を開発し、導入期の工夫を考案・実施した。これらが学生の困難性を軽減するのに有用であったかどうかを調査した結果をふまえ、教材を修正し、学生の特性と導入期の工夫について考察した。 今日の学生の特性は、少子社会にその原因を求めるよりは、簡便化・オートメーション化された社会で育ったGeneration-Yと呼ばれる世代の特質ととらえられた。ITを使いこなし、マニュアル化に慣れたGeneration-Yの学生に適した、e-learning教材や大学で行う新しい学習方法のマニュアルは、学生に良く受けいれられていた。また、科目の意味付けを伝えることは、効率よく成果を得る特性のある学生にとって、その学習が無駄ではないことを示し、受け入れられていた。一方で、これらの教材や工夫は、学習のマニュアル化を推進する危険性があることを指摘できた。マニュアル化を求め続けることを断ち切り、自分でもがく時期が必要であり、その時間とその間のケアの手間をかけなければ、大学の教育までもが安易にマニュアル化に流れる恐れがある。方法論の提示から学生自らが思考過程を踏めるような、段階的な教育方法の開発が今後の課題となった。 最終年度にあたり、これまでの研究成果を論文にして公表するとともに、研究成果を冊子にまとめ、広く基礎看護学領域の教育者に発信した。
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Research Products
(8 results)