2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病患者の療養関連QOLの向上とその血縁者の予防行動促進に関する研究
Project/Area Number |
19390555
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
数間 恵子 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授 (10114258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門脇 孝 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30185889)
柴山 大賀 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80420082)
伊藤 直美 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (60345048)
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Keywords | 看護学 / 糖尿病 / QOL / 遺伝学 / 予防行動 |
Research Abstract |
本研究では平成19年度に食事関連QOL尺度改訂版および短縮版の作成,運動関連QOL尺度(案)の作成の2つの成果を挙げた。これらを合わせた糖尿病療養行動関連尺度が次年度はじめには完成され,糖尿病患者の療養生活におけるQOLを簡便に評価することが可能となる。それぞれの成果の詳細は以下のとおりである。 1.食事関連QOL尺度改訂版および短縮版の作成本研究に先んじて作成した食事関連QOL尺度をさらに臨床的に有用なものとするため,糖尿病腎症にも適用範囲を広げた改訂版(案)を作成した。改訂版(案)は,日本糖尿病学会専門医,糖尿病看護認定看護師,糖尿病療養指導士の資格を持つ管理栄養士,各1名により表面妥当性,内容妥当性が確認された。さらに,尺度のアセスメントツールとしての利便性を向上させるべく,短縮版を作成することを計画した。日本糖尿病学会専門医,糖尿病看護認定看護師,糖尿病療養指導士の資格を持っ管理栄養士,計62名にDelphi法による2回の自記式質問紙調査を実施し,尺度の各項目の重要度を6段階で尋ねた。回答率は90.3%,対象者の7割以上が「非常に重要」「重要」と回答した項目は9項目であり,医療専門職が食事関連QOL評価として重要視する内容が明らかとなった。 2.運動関連QOL尺度(案)の作成先行研究,文献レビューから尺度の項目案を収集し,糖尿病運動関連QOL尺度(案)を作成した。その後,医療専門職(医師,看護師,運動療法士)および患者,計10名を対象に,インタビューと実際に糖尿病運動関連QOL尺度(案)への回答を依頼し,尺度の内容妥当性,実施可能性を確認した。現在,東京都にある糖尿病患者を診療する2つのクリニックにおいて,20歳以上70歳未満の2型糖尿病患筆を対象として尺度の信頼性,妥当性を検証するための質問紙調査を実施中であり,中間解析では良好な結果を得ている。
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