2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療人類学的手法を用いた慢性疾患疾病管理プログラムと教材の開発
Project/Area Number |
19390559
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森山 美知子 Hiroshima University, 大学院・保健学研究科, 教授 (80264977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 美智代 群馬大学, 医学部, 教授 (10312729)
佐野 眞理子 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (80206002)
岡田 俊 京都大学, 医学研究科, 助教 (80335249)
大津 美香 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (10382384)
岡田 彩子 財団法人田附興風会, 医学研究所, 研究員
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Keywords | Disease Management / 慢性疾患管理 / 医療人類学 / 自己管理 / 教育プログラム / 教材 / エスノグラフィー |
Research Abstract |
本研究は、医療人類学的手法に基づき、慢性疾患の自己管理を容易にし、かつ費用対効果の高い自己管理支援プログラムと教材の開発と臨床適用を目的とする。平成19年度は、最初のステップとして、(1)〜(3)を行った。 (1)医療人類学的手法を用いた調査の実施 対象疾患:心不全、慢性腎不全、乳癌、2型糖尿病、COPD。当初、計画していた気分障害・不安障害・適応障害は、分担研究者の辞退によって実施できなかった。 調査方法と実施結果:マイクロエスノグラフィーの手法を用いた。疾患ごとに基準を満たす調査協力の得られる対象者を主治医から紹介してもらい、文書で同意を得た後に、患者を自宅に訪問し、療養に関する生活を観察、疑問点などについて面接を行った。同意が得られた場合、職場での観察も行った。現時点で、心不全1名、腎不全6名,乳癌10名、2型糖尿病21名、COPD14名の参加観察が終了している。2型糖尿病、COPDについては記述及び分析が終わり、参加者の行動や面接内容から、彼らの考える自己管理やコントロールの方法、障害となる環境などがユニークな形で示された。彼らの考える自己管理は医療者のそれとは異なるものであることがわかった。また、糖尿病などは情報過多に惑わされ、バーンアウトしている様子が観察された。心不全と慢性腎不全は、調査実施中であり、乳癌は現在、分析中である。 (2)アウトカム指標及び標準的かつ必要なケア内容の診療ガイドラインからの抽出 対象疾患について、指標及び標準的かつ必要なケア内容の抽出を行った。この標準的なケア内容(推奨される内容)については、(1)で実施状況の観察を行った。 (3)リスク特性に応じたプログラム及び教材の開発 (1)の調査結果及び(2)のガイドラインから抽出された標準的なケア内容を基に、自己管理支援プログラムと教材開発を現在、開発中である。
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Research Products
(1 results)