2007 Fiscal Year Annual Research Report
小児看護におけるケアリングと癒しの環境創造-アクション・リサーチを用いて-
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19390564
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Research Institution | The Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
筒井 真優美 The Japanese Red Cross College of Nursing, 看護学部, 教授 (50236915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯村 直子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (80277889)
江本 リナ 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (80279728)
西田 志穂 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (60409802)
松尾 美智子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (90460104)
山内 朋子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (70460102)
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Keywords | 小児看護 / ケアリング / 癒し |
Research Abstract |
本研究は、子どもが入院している病棟で、アクション・リサーチを用いてケアリングと癒しの環境を創造することを目的としている。アクション・リサーチを予定している研究協力施設における課題を明確化する前段階として、平成19年度は、子どもと家族の看護を阻んでいる現象/状況に関して、国内外の計363件の文献検討と17例の事例検討を行った。 文献検討の結果、(1)子どものニーズ、(2)家族のニーズ、(3)看護師のスキル、(4)看護師を取り巻く環境、(5)子どもの療養環境などの観点において、子どもと家族の看護を阻む現象/状況が生じたり要因があったりすることが明らかとなった。 また事例検討の分析結果より、(1)「子どもの気持ちや考え」よりも前に関わり方に目を向けている、(2)とらわれ過ぎていた「子どもへの視点」、(3)「家族の見方」に立てない看護師の視点、(4)医療者間の乖離や温度差、(5)限界がある現実を認められずファンタジーを求める、(6)転移で隠されていた本当の問題、の6点が明らかとなり、看護師は表面化した問題への対応に追われ、真の課題を見出せずにいることが明らかとなった。 これらの結果を基に、課題明確化のためのチェックポイントを作成した。 次年度は、課題明確化のためのチェックポイントと組織分析ツールを用い、研究協力者との検討会を通して、アクション・リサーチを実施する各研究協力施設での「子どもと家族の看護を阻んでいる現象/状況」に関する課題の明確化を行う予定である。また、課題に対処するための方略、アクション・リサーチの評価方法を検討していく。
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