2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390566
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
塚崎 恵子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20240236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 克之 金沢大学, 保健学系, 教授 (60178902)
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Keywords | 在宅介護 / 介護動作 / 筋電図 / 循環動態 / 疲労感 |
Research Abstract |
本研究の目的は、畳の布団上と在宅介護用ベッド上での在宅介護環境において、おむつ交換・清拭・足浴の3つの介護動作時に、腰部と循環動態への負荷の少ない介護動作を明らかにすることである。介護技術の習得レベルによる負荷の違いを明らかにするため、同一者を対象として、介護の初心者が自己流で介護した時と、介護技術の習得後を比較した。さらに、布団上とベッド上での介護動作時を比較した。調査内容は、介護動作中の下半身の主動作筋と心拍数、介護動作前後の血圧、介護動作後の主観的身体疲労感を計測した。主動作筋は、左右の腰部脊柱起立筋・腹直筋・外側広筋・内側ハムストリングス筋の8筋とした。表面筋電計テレマイオ2400を装着して計測し、%MVCを算出して、布団上とベッド上、自己流と技術習得後における各筋の積分値を比較した。心拍数は、パルスオキシメータPalmSAT2500Aを装着して4秒ごとに額の脈拍数を計測し、平均値を比較した。血圧は介護動作後の上昇値を比較した。主観的身体疲労感はVisual Analog Scaleにより腰部疲労感の強さを比較した。調査対象者は、研究参加の同意を文書で得た、介護経験が無い、健康な18歳から20歳の女子学生27名だった。要介護者は利き腕に片麻痺のある要介護高齢者を想定した。 本年度は27名全員の計測データを解析して、介護技術の習得レベルおよび布団上とベッド上における腰部と循環動態の負荷について比較分析を行った。その結果、腰部脊柱起立筋活動量は、自己流と技術習得後のどちらにおいても、ベッド上での介護動作時の方が布団上よりも有意に多かった。また、技術習得後の方が自己流よりもほとんどの筋活動量が少なく、特に布団上は8筋すべてが有意に少なかった。心拍数と血圧の上昇値は、自己流の時は、布団上の方がベッド上よりも多かったが、技術習得後は減っていた。腰部疲労感の強さには違いがみられなかった。
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Research Products
(4 results)