2007 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアにおけるMSMに対するエイズ対策と国際協力機関・研究機関の支援動向
Project/Area Number |
19402013
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Research Institution | Otani Womens University |
Principal Investigator |
岡島 克樹 Otani Womens University, 人間社会学部, 講師 (80388397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 孝 中京大学, 教養部, 准教授 (50387627)
河口 和也 広島修道大学, 人文学部, 教授 (10351983)
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Keywords | MSM / HIV・エイズ / 国際情報交換 / タイ:カンボジア:ヴェトナム:ラオス:ミャンマー / 国際協力 / ジェンダー / セクシュアリティ |
Research Abstract |
当該研究はタイおよびCLMV諸国(カンボジア・ラオス・ミヤンマー・ヴェトナム)におけるMSM(Men having Sex with Men)のHIV感染・予防介入状況を確認するとともに、これに対する国際協力機関等によるレスポンスの諸特徴を調査・特定するものである。平成19年度においては、以下のような取り組みを行い、結果、以下のような成果を得た。1、スリランカで行われた第8回アジア・太平洋地域国際エイズ会議(ICAAP8)に参加することを通じて、同地域一般および調査対象国5カ国におけるMSMに対するHIV感染・予防介入の動向と国際協力機関によるサポートの傾向に関する発表原稿や論文を入手するとともに、主要な当事者・活動家、国連関係者とコンタクトし、今後の研究のための情報基盤を強化した。2、カンボジアとタイへの現地聞き取り調査実施(国運機関やMSM団体への聞き取りと文献入手)を通じて、当該2カ国におけるMSM/HIV状況およびそれへのレスポンスについての洞察を深めることができた。国際NGOを含む国際協力機関のイニシアチブでMSM/HIVのために包括的な政策形成が行われ、国際協力資金の受け血としてのMSM当事者団体が急速に成長しているカンボジア、他方、同様に国際機関による政策的・資金的・技術的介入を受けつつも、政府による政策的対応の動きが必ずしも活発ではなく、また、当事者団体の動向も国際協力機関の影響を強く受けるところと独自のMSMコミュニティ開発に努めるところとが混在するタイという風に、各国独自の特徴を一定整理することができた。タイについてはなお政府文書の入手などで不十分なところがあるも、カンボジアについては一定の成果が得られたので、平成20年度中に論文にまとめる予定である。
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Research Products
(1 results)