2009 Fiscal Year Annual Research Report
表層地質と変動地形に基づく陸上プレート境界断層における地震サイクルの実証的研究
Project/Area Number |
19403001
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
奥村 晃史 Hiroshima University, 大学院・文学研究科, 教授 (10291478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前杢 英明 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50222287)
隈元 崇 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (60285096)
後藤 秀昭 広島大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (40323183)
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Keywords | 活断層 / トランスフォーム / GPS / 地形計測 / 衛星画像 / DEM / RTK / プレート内部変形 |
Research Abstract |
2009年8月にトルコ・北アナトリア断層の1944年Bolu-Gerede地震断層上の,Ardicli地点でアメリカ・サンディエゴ州立大学,カリフォルニア大学アーヴァイン校,イスタンブール工科大学の研究協力者と共にトレンチ発掘調査を行った.トレンチには,12世紀に建設されてその後3回の地震で変位が累積した水路が現れた.断層に平行なトレンチを複数掘削して,変位量を精密に計測するとともに,水路を埋積する堆積物に含まれるマツの球果を系統的に年代測定して,13世紀に発生した歴史記録に存在しない地震の存在を明らかにした.その結果を2009年12月にアメリカ地球物理学会で報告した. 2009年10月にトルコ・北アナトリア断層の1939年地震断層上のジャンボラットおよびギョロヌにおいて,二周波形RTK-GPSを用いて高精度高能率地形計測を実施した.この調査により,従来活動度が不明であった,1939年地震断層西部での平均変位速度推定が可能となった. 長大活断層帯から発生する地震の連動および規模予測に関して,不確定性を伴う事象に対する確率論的な評価を行うことを目的に,(1)活断層帯の連動のシナリオ,(2)地震の規模予測式,(3)連動時の規模評価手法,の3つの分岐項目を挙げて,工学分野で広く用いられるロジックツリーの評価を行った.セグメントの組み合わせの456パターンを含む総計2736通りのシナリオについて,地震発生確率の割り当てと距離減衰式を用いた地震動の強さとばらつきを考慮してハザードカーブを計算した.
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Research Products
(1 results)