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2007 Fiscal Year Annual Research Report

テチス海南部における三畳紀環境変動の解析

Research Project

Project/Area Number 19403012
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

吉田 孝紀  Shinshu University, 理学部, 准教授 (00303446)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 茂之  岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (00183418)
町山 栄章  独立行政法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, サブリーダー (00344284)
ゴータム ピタンバル  北海道大学, 理学研究科, 特任准教授 (60374203)
川村 寿郎  宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60186145)
Keywords地質学 / 層位・古生物学 / 古環境 / 古海洋 / 三畳紀
Research Abstract

2007年10月に中央ネパこル・ジョムソン地域において約1ヶ月間の現地調査を実施し,上部ペルム系,三畳系,下部ジュラ系について,1/100スケールでの精密な柱状図作製を行った.また,化学組成分析・古地磁気分析のための泥岩・石灰岩サンプルの採集,年代決定のための化石サンプルの採集を行った。その後の室内での分析とあわせて,以下のことが明らかになった.
1) 現地調査では生痕化石と泥質岩中の葉理の保存程度に着目した.これによって,下部三畳系の一部と上部三畳系の一部に生痕が発達しない層準が含まれることが明らかとなった.
2) 泥岩の化学組成から,前期三畳紀では底質の酸化還元状況が著しく変動し,強い還元的環境が断続的に出現したことが示唆される.また三畳紀前期ほど後背地は著しく強い風化条件にあったと考えられ,三畳紀中期ではやや強い風化条件へと変化した.
3) 石灰岩の安定炭素同位体比は,前期三畳紀での大きな負へのシフトと,三畳紀中期での安定化を記録している.しかし,三畳紀後期では再び大きな負へのシフトが記録されている.この年代については精密な検討が必要である.
4) 生痕の発達状況と化学組成値の大きな変動が見られる層準は大まかには対応する.ただし,上部三畳系では石灰岩がほとんど挟まれず,安定炭素同位体比を測定する試料を採集できなかったため,今後精密な対応関係をその他の方法によって検討する必要がある.
5) この地域で採取された堆積岩の残留磁化方位は全て二次成分と解釈された.磁化方位を担う磁性鉱物としてはゲータイトやマグヘマイトが挙げられる.この地域の強い深層風化に由来する可能性がある.

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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