2007 Fiscal Year Annual Research Report
歴史的港湾都市における持続可能な遺産マネジメントとツーリズム開発に関する研究
Project/Area Number |
19404006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西山 徳明 Kyushu University, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (60243979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 雅明 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (80128115)
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Keywords | 歴史的港湾都市 / 文化遺産 / ツーリズム / 持続可能な開発 / 国際貢献 |
Research Abstract |
「ヘリテージ・ツーリズム開発による地域発展の条件は、遺産の重要性(significance)の真正な継承と地域社会(local community)の持続的な発展の相互補完による実現である」とする研究仮説を検証するため、おもに下記2事例の調査を進めた。 フィジー諸島共和国旧首都レブカについては、都市史調査、建築調査及び地域社会調査を実施し、遺産の重要性および遺産マネジメントにおける地域社会のポテンシャルの過半部分を明らかにすることができ、ヘリテージ・ツーリズム開発における資源の把握と持続的な発展のための課題が一定程度明らかにできた。またハワイ州ラハイナについては、地方行政府へのヒアリングと資料収集、地域全域にわたる景観現況調査、居住者の移転調査、そしておもに観光開発開始期以降の都市の土地利用等の空間の変化を把握することができ、遺産の重要性を構成する重要な要素となるコミュニティの有する無形遺産の果たすべき役割について知見を得ることができた。また、合衆国の歴史的景観地区の景観保全システムには、日本のシステムと比較して、従前に予測していなかったユニークな特性があることが判明した。 以上の成果は、日本建築学会九州支部の論文発表会において系統的に発表した。
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