Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 勝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70026269)
池本 敏和 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (60311677)
村田 晶 金沢大学, 自然科学研究科, 助教 (30283097)
清野 純史 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00161597)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (90210723)
|
Research Abstract |
本研究では,タブリーズ市において歴史的価値が高い建造物として有名なタブリーズ城とキャブード寺院を対象として,アナトリア断層を想定地震断層と仮定した耐震診断を行うとともに,耐震補強法について現地の研究協力者と調査研究を行うことを目的としている。 7月と8月にそれぞれ約1週間に亘り研究代表者,分担者,研究協力者で現地調査を実施した。7月には主として関係機関との全体調整を行い,現地で調達できる測定関係消耗品と日本から持参しなければならないものとを整理した。9月には,地盤・強震動評価グループと建造物評価グループの2グループからなる調査団を構成し,各グループに海外共同研究者1名,海外研究協力者である大学院生1名が加わり,現地調査を実施した。 地盤・強震動評価グループはまず,対象建造物周辺の地形,地質図の入手を試みた。また,現地ではボーリングデータがほとんど公開されていないので,常時微動測定,屈折法弾性波探査によって地盤動特性を把握しようとした。その結果,両建物の建設位置は比較的堅固な地盤であり,わが国の耐震設計指針では1種地盤から2種地盤に相当することが明らかとなった。一方,建造物評価グループはまず,建設当時の資料が現存していないか,海外研究協力者の助けを借りて調査するとともに,関係機関へのヒアリングを行った。つぎに,外観調査により現状での建造物の損傷程度を建造物表面から調査を行った。さらに,建造物の直近と最上部,中間部に高感度速度センサーを設置し,常時微動計測を行ない,建造物の動特性把握を試みた。常時微動観測については次年度も継続して行い,振動特性をさらに詳細に把握する必要があると考えている。
|