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2008 Fiscal Year Annual Research Report

アジア開発途上国におけるフッ素による地下水汚染のリスク評価と対策技術の開発

Research Project

Project/Area Number 19404013
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

滝沢 智  The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (10206914)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小熊 久美子  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (00361527)
Keywordsフッ素 / 地下水 / 逆浸透膜 / 膜汚染 / シリカ
Research Abstract

膜ろ過装置をステンレス製に置き換え、配管類もステンレスまたはテフロンとした新たな膜ろ過装置に改造し、また、膜の汚染を引き起こしやすい、シリカやカルシウムを大量に含む地下水の分析方法を検討した。これらの検討結果をもとに、チャンマイ盆地における地下水のサンプリングを行い、フッ素を含む地下水の水質分析と逆浸透膜による除去性の検討を行った。その結果、逆浸透膜によるフッ素の除去率は95%以上と極めて高いが、pHによる依存性が高く、pHが6以下に低下すると除去率が極端に低下することが確かめられた。このような現象は、他の陰イオン、例えば硝酸イオンや塩素イオンなどでは見られない現象であり、フッ素イオンに特有の現象であった。これを解析するために、フッ素イオンの膜透過性を、純水中にフッ素イオンのみを溶解した実験を行った。
フッ素の水和半径から水中の拡散係数を求めるとともに、膜中での拡散速度を実験により計測した。また、pHを変えた場合のフッ素の膜透過性の変化から、膜内部での荷電性の違いによるフッ素の除去性能を評価した。これらの実験並びに理論的な考察から、pHを変化させた場合のフッ素の膜透過モデルを作成し、実験結果との比較考察を行った。その結果、フッ素の膜透過線は、RO膜の荷電に大きな影響を受け、pH低下により膜の陰荷電が減少すると、フッ素の除去率も低下することが示された。
また、実際の地下水をろ過した場合の膜汚染の発生についても検討を行った。その結果、主な膜汚染原因は、シリカと炭酸カルシウムの膜への付着であり、これらの物質による膜汚染を防止することが重要であることが確かめられた。特に、シリカは溶解度以下でも膜に付着する傾向が見られたため、シリカ対策を行うことの重要性が確認された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010 2009

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Child-education program for the reduction of health risks due to fluoride in water sources in the Chiang Mai Basin2010

    • Author(s)
      Takizawa S., Takeda T., Wongrueng A., Wattanachira S.
    • Journal Title

      Water Science and Technology 1(印刷中, 掲載確定)

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Assessment of fluoride intake, excretion, and health effects in Chiang Mai Basin, Thailand2009

    • Author(s)
      Takeda T., Wongrueng A., Taldzawa S., Choompolkul W., Chaimngkol S., Wattanachira S
    • Journal Title

      Southeast Asian Water Environment 3

      Pages: 81-86

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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