2008 Fiscal Year Annual Research Report
マップ化を目標とした風土建築の環境工学的検証に関する調査研究
Project/Area Number |
19404014
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
出口 清孝 Hosei University, デザイン工学部, 教授 (30172117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 喬 法政大学, 工学部, 教授 (60267325)
吉田 長行 法政大学, 工学部, 教授 (30144877)
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Keywords | 風土建築 / 環境計測 / 自然エネルギー / 快適性 / ペースマップ / 構造法分析 / 省エネルギー / 地図情報 |
Research Abstract |
1.マレーシアの水上集落のマップ作成平成20年3月に実施のヘリコプターによる空撮とGPS計測データを基に,水上住居集落のより正確なマップを作成した。 2.インドネシア,トバ・バタック族の高床式住居の温熱環境 インドネシア,スマトラ島北部,トバ湖内サモシール島に現存する船型の大屋根形態が特徴のトバ・バタック族の住居について,温熱環境と通風環境を計測した。住居は妻側の板壁に隙間があり通風性能を良くする工夫がなされている。同じような2棟の住居を対象に,一方の妻壁の隙間をビニールで塞ぎ,もう一方は現状の条件で同時に計測したところ,昼間は2℃程度の室温差が生じ,通風性能の高いことなどを実証した。さらに,大屋根が住居周辺の広場に日影を創り,そこが日射遮蔽された快適な場所であることを,日影図などにより検討した。 3.韓国のオンドルを持つ韓国の伝統的民家の温熱環境 オンドルを持つ韓国の伝統的民家の温熱・風環境を,夏季と冬季に実測した。夏季実測ではオンドル部屋の壁をはね上げふすま式に開放することにより,通風特性を明らかにした。さらに,オンドル床の表面温度が板床の表面温度より低いため,オンドル部屋が夏季も快適になる要因があることを示した。冬季実測では,オンドル床の熱容量が大きいため,燃料を日に1回〜2回程度加えるだけで,オンドル部屋を暖かく保つことができるなど,冬季暖房中のオンドル部屋の基本的な温熱環境特性を把握した。また,オンドルの床下の構法的特徴を改修工事中の建物から明らかにした。
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Research Products
(9 results)