2008 Fiscal Year Annual Research Report
バングラデシュにおける河川堤防の機能と保全に関する調査研究
Project/Area Number |
19405036
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
酒井 俊典 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (90215591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MD.ザカリア ホセイン 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (10314139)
成岡 市 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (70211448)
加治佐 隆光 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (60177376)
石井 敦 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (90222926)
近藤 雅秋 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 助教 (10273351)
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Keywords | バングラデシュ / 河川堤防 / 崩壊 / 経済問題 / 現地調査法 / 補強工法 / 土〜セメント / 土質試験法 |
Research Abstract |
2008年度にはバングラデシュのMangroveやパドマ川河川堤防における現地調査を実施し、種々の河川堤防の破壊メカニズムについて検討を行った。その結果、毎年バングラデシュの河川堤防の設計、施工や改修に重大な費用を使用されているにも関わらず、毎年のように社会経済的に多大のダメージを与える決壊が発生している。破壊原因としては、不適切な設計法および材料で建設されることだけではなく、堤防のすべり破壊に対する安全性評価の欠落、締固め不足,使用材料の低品質なども起因することが明となった。また、この崩壊によって新たな問題、例えば、集水域内での洪水,土の流亡など深刻で危険な状態も起こっている。バングラデシュにおける河川堤防の全体的な状況を考慮し、本研究は洪水被害から人命、農作物を守るために、堤防の建設に関して新工法を提案し、今後はこの新技術を現地で実施する予定である。 また,土の特性を改善する目的で,ソイルセメント工法が広く使用されてきていることから、ソイルセメントに関する研究も実施した。これまでのセメント混合による土層改良に関する研究では,セメントの混合比が4%から14%以上と比較的混合比が大きい場合がほとんどで,経済性および環境問題を考えると,少量のセメント混合による土の特性変化について研究することが必要である。そこで,本研究では,混合比が0.6%までの少量のセメントを粘性土に添加することにより,支持力比(CBR値),一軸圧縮特性,および透水性がどのように変化するかについて検討を行った。その結果,少量のセメント添加であっても,セメント混合比の増加に伴い,支持力比,一軸圧縮強度,変形係数および透水係数は増加することが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)