2007 Fiscal Year Annual Research Report
染色体一本鎖テロメア測定によるカリブ海で多発するパーキンソニズムの早期診断
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19406001
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田原 栄俊 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00271065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 茂 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60160503)
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Keywords | テロメア / パーキンソニズム / G-tail / テロメラーゼ / 染色体 / カリブ海 / 診断 |
Research Abstract |
本年度は、血液および脳の組織からのG-tail測定のためのG-tail測定法の確立を行い、カリブ海などのパーキソニズム発症地域での疾病とG-tailの関係を明らかにすることを目的とした。初年度は、特にサンプルの保存方法、輸送方法について検討して、輸送過程におけるサンプルの分解などを未然に予想し、貴重な患者の検体が無駄にならないように十分に対策を行うこととした。 1.G-tail測定のための脳組織、血液サンプルからのDNA精製方法の検討 ●脳組織を用いて液体窒素にて冷凍させた脳組織から粉砕器を用いて、組織を均一に粉状にしたものを用いたが、粉砕しない場合に比べてDNAの精製純度がきわめてよかった。粉砕組織からのサンプル溶解方法も改善し、G-tail測定に適したDNA精製の方法を確立した。 2.脳の生検サンプルを用いたG-tail測定法の確立 ●インフォームドコンセントの得られた脳の組織を用いて、G-tail測定が感度、測定の直線性、定量性のいずれにおいても十分なレベルに確立できた。G-tail測定においては、最低1マイクログラムの未変性ゲノムDNAが必要であった。 3.血液サンプルの保存状態がG-tail測定へ及ぼす影響についての検討 ●カリブ海からの患者の血液の輸送を行うことを想定し、室温でのサンプルの安定性、冷凍での安定性、それらがG-tailに及ぼす影響を検証し、冷凍状態ではG-tail長測定に問題があることがわかり改善中である。
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