2008 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯・亜熱帯地域に生息する毒ヘビ毒中の新規生理活性蛋白質の網羅的探索
Project/Area Number |
19406002
|
Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森田 隆司 Meiji Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (90128108)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 泰男 明治薬科大学, 薬学部, 助教 (30308621)
|
Keywords | 生理活性 / 蛋白質 / プロテオーム / 神経毒蛋白質 / VEGF |
Research Abstract |
この数年、海外の業者からヘビ毒及び生きた毒ヘビを入手する事が、事実上不可能になってきた。今回、熱帯・亜熱帯地域に生息する毒ヘビの毒腺と蛇毒をこの十数年の海外協力者と情報交換し、研究材料を確保する様努めた。また、ヘビ毒タンパク質の構造と機能多様化メカニズムを解析するために、血栓毒と抗血栓毒をはじめ、血小板毒タンパク質、さらに新型の神経毒タンパク質と新型のVEGFを網羅的に探索した。 森田は主に熱帯・亜熱帯地域に生息する毒ヘビの毒腺及び粗毒を収集または購入できる情報を入手するために、9月にシンガポールで開催された第5回アジア・アフリカ国際血栓止血学会に参加した。特に「毒素と止血」というシンポジウムの座長としてヘビ毒由来の生理活性蛋白質の情報収集に努めた。また、当研究室で見い出したBitis arietans毒由来の抗凝固タンパク質の研究を促進するために、米国ケンタッキー州爬虫類動物園のHarrisonさんらと交渉し、B. arietansからの毒腺を摘出後、送付してもらった。同動物園からB. arietans毒10gを入手した。一方、当研究室で発見・単離した凝固X因子Glaドメイン結合タンパク質(X-bpと略)は現在、英国スコットランドAndrew Baker博士、そして米国シアトルのAndre Lieber博士との共同研究で、アデノウイルスの肝細胞導入発現メカニズムの研究が進行している。X-bpの単離材料として必須の中国に生息する百歩蛇粗毒6,000mgの入手に成功した。
|