2007 Fiscal Year Annual Research Report
環東シナ海に収斂される媒介動物の分布特性に基づく新興再興感染症拡散経路の確定
Project/Area Number |
19406008
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
高田 伸弘 University of Fukui, 医学部, 准教授 (90003409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 泰弘 福井大学, 医学部, 助教 (60220208)
岩崎 博道 福井大学, 医学部, 准教授 (10242588)
増澤 俊幸 千葉科学大学, 薬学部, 教授 (10181645)
角坂 照貴 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90109760)
川端 寛樹 国立感染症研究所, 細菌第一部, 室長 (60280765)
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Keywords | 東シナ海 / 新興再興感染症 / 媒介動物 / 分布 / 拡散 / リケッチア / スピロヘータ / バベシア |
Research Abstract |
本研究は言わば現地フィールド調査の成否自体が年次成果であり、部品(個々の調査行)を組み合わせて成形できるのは3年を過ぎた時となるため、初年度の成果は出張記録の列記で代えて、現時点の簡単な考察を付記する。 海外活動(各国情勢や研究組織の事情などで果たせなかった計画もあるが、概ねは実施できた) ・台湾(2007年5月;台湾中〜北部):同国の従来のベクター記録を点検補充しつつ追加の調査。 ・韓国(2007年11月;韓国本土南部〜済州島):本土と済州島のベクター相と病原体保有を比較調査。 (2008年1月;済州島):冬季多発のリケッチア症につき、韓国本土域と比較しつつ疫学調査。 ・中国(2007年12月;青島市〜済南市):環東シナ海地域での拡散経路の位置づけから山東半島を踏査。 ・ベトナム(2008年2月;ハノイ周辺):同国立研究所でのリケッチア専門部署の新設を支援、および現地調査。 国内活動(環東シナ海地域と隣接または共通性ある国内の地域も調査対象とした) ・沖縄県(2007年4月;与那国島):日本最西端かつ環東シナ海最南端地域のベクター相と病原体保有を調査。 ・宮崎県(2007年5月;宮崎市):初年度班会議の開催および南九州の同上調査。 ・鹿児島県(2007年7月;トカラ列島、鹿児島市):旧北区と東洋区の接点をなす島嶼で同上調査。 ・東北地方(2007年9月;仙台市、下北半島):学会発表(後記)、また南西日本と共通性地域で同上調査。 ・長崎県(2007年11月;五島列島、長崎県本土の農山村地域):環東シナ海隣接の列島および本土側で同上調査。 ・鹿児島県(2007年12月;トカラ列島中部域、鹿児島市):旧北区と東洋区の接点の列島(冬季初)で同上調査。 ・長崎県(2007年12月;五島列島、甑島列島):環東シナ海隣接の五島(補充)および甑島(新規)で同上調査。 成果の考察:調査は環東シナ海地域の東半分を大体網羅でき、大陸から日本へ拡散したベクターと病原体の経路を南北で色分けができる可能性が出てきた(特に重要種I. ovatusの侵入経路は北で希薄な事実など)。調査結果の公表の場は、日本衛生動物学会、臨床寄生虫学会、北陸病害動物研究会、衛生微生物技術協議会、島根県獣医学会、日本衛生動物学会北日本支部会、同西日本支部会、日本感染症学会西日本地方会、日本鳥類標識協会大会など。
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Research Products
(41 results)