2008 Fiscal Year Annual Research Report
開発途上国における室内空気汚染と居住者の健康状態に関する調査研究
Project/Area Number |
19406020
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
上島 通浩 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (80281070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 民江 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10020794)
横山 和仁 順天堂大学, 医学部, 教授 (00158370)
北村 文彦 三重大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20301145)
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Keywords | 室内空気汚染 / VOC / バングラデシュ / 中国 / 子供 / 健康 / 国際研究者交流 / バイオマス燃料 |
Research Abstract |
本研究では、経済の発展状況及び文化の異なる国における室内空気汚染状況とその健康への影響を明らかにする目的で、バングラデシュ(2004年のひとりあたり国民所得が440米ドル)及び中国(同1290米ドル。ただし沿海部の都市では4000-6000米ドルに達すると言われる)の住居を対象に調査を行う。特にバングラデシュでは、予備調査においてガスや石油など化石燃料使用家庭の二酸化窒素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン濃度、総揮発性有機化合物濃度が、薪や家畜の糞等を使用するバイオマス燃料群に比べ高く、通説と異なる結果であったため、夏、冬を通してこの結果を一般化できるか検証する。平成20年度は、前年度に行ったバングラデシュでの冬季調査結果の解析ととともに、夏季に首都ダッカ市内及びその郊外とモルビバザール及びその郊外で、合計約300軒の調査を行った。子どもの健康状態については、前年度より継続的に調査対象家庭の情報を収集した。また、中国では、大連市で冬季に一般住宅等116軒246箇所の調査を行った。いずれの調査においても、揮発性有機化合物については拡散型サンプラーを用いて捕集後日本に空輸して測定した。バングラデシュにおいては、都市部と郊外との比較を行ったところ、都市部の方が台所の室内空気汚染の程度は高かったが、子どもの健康状態は郊外の方が悪く、空気汚染と健康状態は対応しなかった。化石燃料使用家庭とバイオマス燃料使用家庭の比較については、現在解析中である。中国大連市においては、室内空気中の汚染物質濃度(ホルムアルデヒド、トルエン、キシレンその他の揮発性有機化合物)は冬季においても日本国内と同水準であった。
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Research Products
(3 results)