2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい診断法を用いたアジアにおける小児ウイルス感染症の分子疫学、予防と治療の研究
Project/Area Number |
19406026
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Research Institution | The International University of Kagoshima |
Principal Investigator |
牛島 廣治 The International University of Kagoshima, 大学院・福祉社会学研究科, 教授 (10091068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖津 祥子 藍野学院短期大学, 第一看護学科, 講師 (10082215)
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Keywords | 国際協力 / ウイルス / アジア / 診断法 |
Research Abstract |
1.国内産と中国産の生ガキ(加熱調理用)からノロウイルス(NoV)検出を行い、ともに6.7%陽性であった。ウイルスは、近年の流行株と99%一致した。 2.タイ・チェンマイのウシ下痢検体からウシコプウイルスを検出した(8.3%)。 3.タイ・チェンマイのブタ下痢便から検出したA群ロタウイルス(RAV)はNSP4の新しいgenogroup Fに属することがわかった。 4.タイ・チェンマイの乳幼児下痢症患児検体の分子疫学を行った。2002-2004年のRAVでは前年に92%だったG9株が減少した。NoVはGII/4が最頻出株であった。 5.ベ卜ナム・ポーチミン市における乳幼児下痢症患児検体の分子疫学を行った。2002-2003年では、RAVが最も多く、それに続いてNoV GII、アデノウイルス、サポウイルス、アストロウイルスの順であった。C群ロタウイルスをベトナムで初めて検出した。RAVの遺伝子型ではG1が最頻出であった。稀な株(G9P[19])を検出した。2005-2006年にはアストロウイルスの集団感染があった。ロタクイル冬P[6]株の解析から、ブタ-ヒト間の感染が示唆された。2005-2006年にNoV、サポウイルスの組換えウイルスが検出された。 6.バングラデシュの乳幼児下痢症患児検体で分子疫学を行い、アデノウイルス血清型9、10、40を検出した。9および10は下痢起因ウイルスとしては稀な型であった。 7.スリランカにおける乳幼院下痢症患児検体で分子疫学を行った。RAV(48%)、NoV GII(8%)、サポウイルス(3%)、アストロウイルス(1%)を検出した。この国で初めてNoVを検出した。流行株のGII/3、GII/4が半数以上を占めたが、GII/9やGII/16などの珍しい遺伝子型も検出された。 8.ラオスの学童(6-12歳)の血清風疹IgG抗体を測定した。53%が陰性であった。
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Research Products
(60 results)