2009 Fiscal Year Annual Research Report
少子高齢社会におけるディジーズ・マネージメントの国際比較研究
Project/Area Number |
19406033
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
松尾 ミヨ子 Osaka Prefecture University, 看護学部, 教授 (10199763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町浦 美智子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70135739)
上野 昌江 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70264827)
田中 京子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (90207085)
中山 美由紀 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70327451)
青山 ヒフミ 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (80295740)
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Keywords | 慢性疾患 / 疾病管理 / マネージドケア / 長期自己管理 / 文化的差異 |
Research Abstract |
<目的> 米国の糖尿病ディジーズ・マネージメントの情報把握のために、ミシガン大学附置のMichigan Diabetes Research and Training Center(MDRTC)での取組みを視察する。これら情報に基づき、糖尿病ディジーズ・マネージメントの特にフォローアップについて検討する。 <方法> MDRTCの取組みについては、看護師で糖尿病療養指導士であるMs. Funnellの行う、協会や地域のコミュニティーセンター、MDRCT内での糖尿病教室に参加した。特に、糖尿病患者のフォローアップ検討のために、従来の講義形式の教室とエンパワーメント概念による教室の両方に参加した。 <結果>ミシガン州の低所得層黒人社会におけるディジーズ・マネージメントは、治療継続の動機づけを高めるためのフォローアップ体制の構築過程にみることができた。協会での糖尿病教室は、協会が住民の集会所であり、患者の集合を助けていた。知識豊富から初期レベルまでの様々な患者を、2名程度のリーダー格患者が先導する患者主体の教室であった。教室には2名の看護師ファシリテータが参加するが、ほぼ発言はなく、患者自らが語る糖尿病生活を傾聴する姿勢であった。また、糖尿病患者自身を教室のトレーナーとする取組みが実行に移されていた。患者.トレーナーはエンパワーメントによる指導法を療養指導士より訓練され、インスリン管理、運動・食事療法の患者主体での維持を実地訓練で学んでいた。中流所得層白人は従来型の講義形式の教室に参加、その質問内容から低所得層に比べ治療動機づけが高かった。 <検討> 治療動機の低い患者の治療継続を阻む要因は、治療者主体のアプローチでは解明は困難である。患者のコミュニティーに看護師が入り、患者自身を糖尿病教室の指導者とするなど、患者自身と医療者双方によるフォローアップ共同体制が解明へのステップとなる可能性がある。
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Research Products
(1 results)