2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500007
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
横尾 英俊 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (70134153)
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Keywords | 情報基礎 / 情報理論 / 情報ハイディング / データ圧縮 / データ埋め込み |
Research Abstract |
テキスト,画像,音声等,多様なデータが複数個ある場合に,あるデータに別のデータを埋め込んで,統合的な圧縮やセキュリティ強度の向上を目指す研究をいくつかの側面から実施した。まず,誤り訂正符号の情報ハイディングへの応用として,2元ゴーレイ符号に基づく濃淡画像へのデータ埋込み法を2種類提案した。それぞれ,ゴーレイ符号のパリティ検査行列と生成多項式を利用している。誤り訂正符号によるデータ埋め込みは,シンドローム符号化と呼ばれることがある。本研究では,誤り訂正符号に特有な概念のシンドローム符号化での役割を整理した後,そのような概念の発展的な利用の典型例として,濃淡画像へのデータ埋め込みにゴーレイ符号を応用した。第1の提案法は,画質の劣化を低く抑えた領域でも埋め込み量を確保できる方法になっており,第2の提案法は,埋め込み法自体がデータの改ざんの検出機能を有する方法となっている。 つづいて,ロスレスオ、ーディオ圧縮のための国際標準規格MPEG-4ALSに対するデータ埋め込み法を提案した。提案法は,再生オーディオ信号に全く影響を与えないという意味で,無ひずみ埋め込み法になっている。そのために,ALSで用いられているマスクLZ符号化の冗長部分を利用した埋め込みを行う。本研究では,提案法の4種の方式を実装し,それらの埋め込み量と埋め込みに伴う圧縮率の劣化を比較した。
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