2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500007
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
横尾 英俊 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (70134153)
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Keywords | 情報基礎 / 情報理論 / データ埋め込み / データ圧縮 |
Research Abstract |
複数の多様なデータを対象として,データにデータを埋め込むことによって統合的なデータ圧縮やセキュリティ強度の向上を図る研究を実施した。まず,誤り訂正符号を応用したデータ埋め込み法として,カボーデータと呼ばれるダミーのデータに主データを埋め込む手法を検討した。具体的には,2値画像へのデータ埋め込み法としてゴーレイ符号を応用し,その対象を濃淡画像まで拡張した。その結果,濃淡画像のビットプレーンごとに独立に埋あ込む場合よりも,画質の劣化を拗えることに成功した。また,ハミング符号の応用例と比較し,埋め込み率が高い領域では,提案法の性能の方が優れていることを確認し,埋め込み率が低い領域でも,同等の性能が得られることを示した。続いて,SMFなどの特殊なデータをカバーデータとする情報ハイディングに対象を移し,数え上げ符号とよばれるデータ圧縮技術を使ったデータ埋め込み法を開発した。開発した方法は,従来法と同程度のセキュリティ強度を有しながら,埋め込み容量を改善した手法になっている。さらに,データ圧縮法にデータ埋め込みを組み合わせることによるデータ圧縮能力の改善可能性について検討し,漸近的な効果と実際的な効果の比較を行った。また,データ圧縮のための固有の手法として,新規なソート法を開発している。従来のソート法は,BW変換とよばれる手法がほぼ唯一の手法であったのに対し,それを含むパラメトリックな拡張が可能であることを示した。
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