2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500023
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
千葉 滋 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (80282713)
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Keywords | アスペクト指向開発 / モジュール化 / プログラミング言語 |
Research Abstract |
本年度は、リファインと呼ばれる言語機構を改良し、それを備えたJava言語ベースのアスペクト指向言語GluonJを試作した。この言語は、比較的簡単な言語機構しかもたないにも関わらず、AspectJのようなアスペクト指向言語に匹敵する強力な表現力をもつ。GluonJの表現力を評価するため、第三者によってJava言語で開発されたアプリケーション・ソフトウェアにいくつかの機能拡張を施す作業をAspectJとGluonJで試みた。この試みにより、わずかなコード行数の増加でほぼ同じ機能を実装できることを確かめた。またAspectJ言語で書かれた別のアプリケーション・ソフトウェアを入手し、このソフトウェアに含まれるアスペクトをGluonJで書き直した場合の影響を調査した。調査の結果、比較的わずかなコード量の増加でGluonJによる書き直しが可能であることがわかった。これにより、コード量など多少の欠点があるものの、従来のアスペクト指向言語で使われている複雑な言語機構を学習せずとも、本研究で開発している簡素な言語機構を使うことで十分アスペクト指向開発の恩恵を受けられることが明らかになった。また、研究している機構構をさらに改良し、これを動的なアスペクトの配備(deploy)に利用する研究もおこなった。これにより、例えばテストコードの自動実行の際など、動的な文脈に応じてアスペクトを切り替えたいときに、本研究で開発している機構が有用であることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)