2007 Fiscal Year Annual Research Report
インラインネットワーク計測技術に基づく新たなトランスポートサービスの創出
Project/Area Number |
19500055
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷川 剛 Osaka University, サイバーメディアセンター, 准教授 (00294009)
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Keywords | ネットワーク計測 / 利用可能帯域 / インライン計測 / TCP / 公平性 / ルーティング / 情報交換 / オーバレイネットワーク |
Research Abstract |
本年度の研究においては、設定した2つの課題について、下記のような研究を行った。 (1)BTC計測 BTCをTCPコネクション内でインライン計測によって推測するためのアルゴリズムに関する検討を行った。具体的には、TCPを用いた長時間データ転送のスループットを、データパケットの送信間隔を動的に制御し、受信するACKパケットの到着を監視することによって推定する手法に関して検討を行った。 (2)サービス創出 TCPによるデータ転送時に、ネットワーク環境に依存せず一定のスループットを確保する手法に関する検討を行った。一般には、TCPコネクションのスループットは一般的にRTT(ラウンドトリップ時間)やパケット廃棄率に大きく影響を受けるが、インライン計測によって得られるネットワークの空き帯域に関する情報を基に、ウィンドウサイズを増加させる幅を動的に変化させることによって、どんな環境でも一定のスループットを確保することを可能とした。ネットワークの空き帯域を監視することによって、過剰な制御によってネットワークが破綻することも防止する。 さらに、オーバレイネットワークにおけるトラヒックルーティングを支援するために、インライン計測結果を収集しネットワークで共有する手法に関する検討を行った。提案手法は、通常は計測のために必要となる計測オーバヘッドをほぼゼロに抑えつつ、計測結果の効率的な交換を行うため、ネットワーク全体で精度の高い利用可能帯域の情報を共有することが可能である。
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Research Products
(4 results)