2007 Fiscal Year Annual Research Report
自律分散型センサネットワークのディペンダビリティに関する研究
Project/Area Number |
19500060
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
菅野 正嗣 Osaka Prefecture University, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (80290386)
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Keywords | センサネットワーク / アドホックネットワーク / ロバスト性 / 時刻同期 / シミュレーション / パルス結合振動子 |
Research Abstract |
本研究では、シミュレーションによって集中制御との比較を通して、自己組織型制御の優れたロバスト性を定量的に評価した。その結果、集中制御は理想的な環境下では遅延などの経路制御のメトリックにおいて優れた予測可能性を持つものの、自己組織型制御は伝送誤りやノード故障、リンクの切断などの様々な摂動に対して、データ収集機能を保持できることを示した.その原因として、集中制御における制御局は信頼の低いノードからめられるネットワークの能にる情報に依存しており、特にその情報が誤っでいた場合に、集中制御に脆弱性をもたらす.逆に、自己組織型制御におけるノードはそれほど強く他のノードからの情報に依存しておらす、結果として誤った情報の影響も局所化されることが明らかとなった. 次に、センサネットワークにおける時刻同期手に関して、自律分散的な時刻同期手法の特性や適用範囲を明らかにすることを目指した評価を行った。自律分散的な方式としては、パルス結合振動子(PCO)による時刻同期手法を対象とし、比較対象となる集中型の方式としては、基準ノードからの時刻のずれを平均化することで、ネットワーク全体の時刻同期を得るマルチホップRBS方式を考えた.その結果、パルス結合振動子による時刻同期は無線通信品質によらない安定度の高い時刻同期を広範囲の観測領域にわたって実現することができ、マルチホップRBSは接続性の高い環境において短時間で正確な時刻同期が実現できることを明らかにした. 最後に、今後のアドホックネットワークやセンサネットワークの実現において、有効であると考えられているメッシュネットワークに関して、その省電力化をはかるための通信方式を対象として、省電力化を行うための方式の性能評価を行った。
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Research Products
(8 results)