2008 Fiscal Year Annual Research Report
自律分散型センサネットワークのディペンダビリティに関する研究
Project/Area Number |
19500060
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
菅野 正嗣 Osaka Prefecture University, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (80290386)
|
Keywords | センサネットワーク / アドホックネットワーク / ロバスト性 / 時刻同期 / シミュレーション / パルス結合振動子 |
Research Abstract |
本研究では、シミュレーションによって自己組織型制御によるセンサネットワークと集中制御を比較することによって、制御手法によるロバスト性の違いが、ネットワークの状態を把握するためにどれだけノードからの情報に依存しているかどうかによるものであることを示した。すなわち、自己組織型制御におけるノードは、それほど強く他のノードからの情報に依存しておらず、結果として誤った情報の影響も局所化されることが明らかとなった。われわれは本研究結果を国際会議The Third International Conference on Systems and Networks Communicationsにおいて発表し、Best Paper Awardを受賞した。 また、センサネットワークにおける自律分散型の時刻同期手法であるパルス結合振動子(PCO)の特性や適用範囲を明らかにするために、集中型であるマルチホップRBS方式との性能比較を行なった。その結果、PCOによる時刻同期は無線通信品質によらない安定度の高い時刻同期を広範囲の観測領域にわたって実現することができることを明らかにした。 さらに、センサネットワークのトポロジーとしてメッシュ構造を採用することによって、複数経路による信頼性の高いネットワークを構成することができることがわかっている。しなしながら、その反面一般に消費電力が大きくそれを抑制することが重要な課題となっている。そこで本研究では、各センサノードが間欠的に自身のIDを周囲に送信し、送信側ノードがそれを受信することによって通信を開始する方式を対象として、間欠周期を負荷に応じて適応的に変化させることで消費電力を抑制できることを示した。
|
Research Products
(5 results)