2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境変化に対する移動端末の自律判断に基づく適応的アドホックネットワーク構成手法
Project/Area Number |
19500065
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
桧垣 博章 Tokyo Denki University, 未来科学部, 准教授 (70287431)
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Keywords | 無線ネットワーク / アドホックネットワーク / 通信プロトコル / ルーティング / 分散協調処理 / 移動 / 接続性 / 自律分散 |
Research Abstract |
無線通信デバイスを備えた移動コンピュータのみによって構成されるアドホックネットワークの通信基盤は、移動コンピュータの分布が均一であり、低速で自律移動し、接続性が十分維持される程度に密度が高い状況を想定した通信プロトコルによって構成することとされていた。本研究では、これらの前提が成立しない状態をもサポートする通信基盤、特にコンピュータの移動を通信基盤の構築に活用する手法を検討する。本年度は、移動コンピュータの分布密度の分散が大きな環境において、各移動コンピュータが自身の周辺密度のみから経路探索へ参加するか否かを決定することで経路探索コストを低下させるとともに、これによる経路長の拡大を初期検出経路の隣接移動コンピュータを含む経路に変更することで解決するG-AODV+PCMTAGを考案し、性能を実験評価した。また、移動能力を持たないセンサノードを散布によって配置するセンサネットワークにおいて、低コストでシンクノードヘの接続性を高める手法として、散布されたセンサノードによるサブネットワークを複数の移動ノードの動的な配置によってシンクノードヘ無線マルチホップ接続させるセンサネットワーク構成手法を考案し、センサノード群とともに散布(初期)配置する移動中継ノードの散布数を適切に定める手法の有効性を実験評価した。さらに、無線マルチホップ経路上の中継コンピュータの移動や周辺無線通信環境の変化に対して安定したデータメッセージ配送を可能とするために、各無線通信ホップの成否によってデータパケット毎に局所的に経路変更することで配送遅延を縮小する手法、無線マルチホップ通信経路を移動コンピュータの列ではなく中継点位置の列として与えることで、高速高頻度移動をともなう場合でも接続を維持する手法などを考案し、高い性能が得られることを実験評価した。
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Research Products
(5 results)