2007 Fiscal Year Annual Research Report
安全性と柔軟性を両立させるフレキシブルプライベートネットワークの実現
Project/Area Number |
19500067
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
渡邊 晃 Meijo University, 理工学部, 教授 (50360235)
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Keywords | フレキシブルプライベートネットワーク / 移動透過性 / NAT越え / 暗号化通信 / グループ通信 |
Research Abstract |
我々は柔軟性とセキュリティを兼ね備えたネットワークとして,フレキシブルプライベートネットワーク(FPN; Flexible Private Network)と呼ぶ概念を提案している.FPNとはユビキタス社会に向けたネットワークのあるべき姿を示したもので,サブネットワーク単位と個人単位の要素が混在する環境において,容易に通信グループの定義ができる.同一通信グループに属する端末間の通信は,暗号化によりその安全性が保証され,グループ外の端末からのアクセスを拒否することができる.サブネットワークが階層的に構築されている場合や,サブネットワーク内に異なるグループに属する端末が存在するような環境(多段構成ネットワーク)であってもかまわない.本研究では,FPNを実現するための一連のプロトコルGSCIP(Grouping for Secure Communication for IP)を開発し,それらのプロトコルを統合することを目的としている. 平成19年度は,以下のような成果を残した.移動透過性とアドレス空間透過性の機能を統合し,一部実装を完了した.FreeBSDで開発済みのGSCIPの基本部分をWindowsへ移植し,動作確認を終えた.管理装置は仕様の検討を終え,実装に着手した.CVS(Concurrent Versions System)を導入し,様々なバージョンのソフトウエアを管理できる体制を整えた.今後のソースコード公開に向けての準備が大きく前進した. 国内学会の口頭発表15件,国際会議口頭発表5件,論文誌掲載1件を達成した.
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