2008 Fiscal Year Annual Research Report
アドホックネットワークにおけるTCPトラフィックのスケーリング解析に関する研究
Project/Area Number |
19500072
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中嶋 卓雄 Tokai University, 産業工学部, 准教授 (90237256)
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Keywords | アドホックネットワーク / TCP / センサーネットワーク / トラフィック計測 / スケーリング解析 / シミュレーション / キューイング解析 / 統計解析 |
Research Abstract |
H20年度実施した内容は、第一に、マイクロセンサーネットワークに基づくトラフィックの実測であり、第二に、アドホックネットワークにおけるルーティング特性およびフラッディング特性のシミュレーションによる評価である。トラフィックの実測に関しては、構築したマイクロセンサーネットワークMOTEを動作させ、温度、湿度および気圧センサーからのデータの実測を行い、その動作特性を分析した。H19年度においては、固定した場合の動作特性を評価し、H20年度においては、移動した場合の動作特性を評価した。今回の実測においては、アプリケーションからの動作特性に注目したため、プロトコル階層を分離した解析が十分に行えなかったので、H21年度においては、プロトコル階層間の相互関係について、厳密に議論し評価する予定である。シミュレーションによる評価に関しては、アドホックネットワーク、マイクロセンサーネットワークにおいて使用されているAODVに注目し、シミュレーションによってのみ可能な大規模なノードが存在し、高速に移動する環境における動作特性を解析した。特に、AODVにおいて、経路を確立する時に流れるRouteRequestパケットのフラッディング特性についてシミュレーションにより評価した。また、その動作特性をTCPのスループットと関連させながら議論した。また、一般的なネットワークトラフィックのモデルとなっているself-similarなトラフィックに限ったキューイング特性の解析も行った。現在ns-2ヘフラッディングを抑制するプロトコルを実装している途中である。またスループットを向上させるTCPの改良も検討している。
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