Research Abstract |
ADVENTUREの1モジュールとして開発されたADVENTURE_1Agentを基盤として,WebベースAgentの開発を行った.CAEプロセス中の高負荷な作業を,ネットワークを介して遠隔の並列計算機で行うシステムについて,高負荷な部分はメイン解析であるが,大規模問題になるとメッシュ作成や境界条件の付加,可視化等のプレ・ポスト処理も高負荷となる.この中で,境界条件付加や可視化は対話的な操作が必要となるため,クライアント側でGUIを用いた処理を行う必要がある.従来の問題点であったこの可視化部分に対し,大規模化に対応可能な可視化ツールを作成し,高負荷な作業をサーバ側に負担させることで,プレ・メイン・ポスト処理までの一連の作業を簡単な操作のみで解析可能とした.システム構築後,3種類のテストモデルの固体静解析を行った.自由度数1,000万,2,000万規模の単純形状モデルと,自由度数80万程度の複雑形状モデルを用いて解析を行い,システムの検証を行った.実際の解析では,単一のPCでは実現不可能である自由度数2,000万規模の大規模解析を,40分程度で実現 することに成功し,十分な性能が得られた.また,異なるユーザーが使用できるような汎用性を得るために,個別のゲストアカウントの作成や,クライアント側では入力フォームの操作性の改良,サーバ側ではより高度な計算機システムの利用など,一般公開を見据えたシステム構築についても準備を進めた.
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