2008 Fiscal Year Annual Research Report
マルチディスプレイによるメディア表現のためのアプリケーション・フレームワーク
Project/Area Number |
19500094
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
太田 高志 Tokyo University of Technology, メディア学部, 准教授 (30386768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 尚樹 東京工科大学, メディア学部, 教授 (40254586)
高橋 里奈 東京工科大学, 片柳研究所, 助教 (50386786)
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Keywords | マルチディスプレイ / コンピューターグラフィック / 分散計算環境 / フレームワーク |
Research Abstract |
本研究は,複数のディスプレイを連携させた表示の実現を目的とするが,単なる拡大表示や高解像度の実現ではなく,メディアアートやCGなどのコンテンツ作品を表示するための新たな表現プラットフォームとして,より自由なディスプレイ配置によるマルチディスプレイ利用を確立しようとするものである.今年度は初年度で得られた設計指針に基づいた実装を行い,フレームワーク設計に当たった課題抽出を行うことと,得られた知見を発展させ,発展させた研究指針へと繋げることを内容として予定した.まず,プロトタイプを作成し,センサー情報と組み合わせることにより,表示が行われながらも動的にディスプレイの位置関係を変更することが可能とした.CGの表示内容を,個々のディスプレイの局所的な座標に依存しながら隣接のディスプレイの位置関係による連携表示に対応させるにあたって,領域管理手法の課題と解決アプローチの知見を得た.当初は,全仮想領域内における,個々のディスプレイの担当表示領域の対応関係を共有情報として保持し,位置変更を行ったディスプレイに対応した実行プロセスが領域情報の更新を行う方法を採用していた.新たな設計は,ディスプレイの物理的な位置関係を領域の対応情報により判別するのではなく,隣接関係の情報を個々の表示領域の境界条件として設定することに変更した.この方法により,他のディスプレイの領域情報の必要が無くなり,個々の実行プロセスの対称性や独立性を高める設計に至ったと考えている.また,ディスプレイ間を移動するCGオブジェクトの情報共有手法についても見直しを行った.以上のように,本助成期間における成果として,フレームワークの設計指針を定めることが出来た.また,センサーの利用自体がフレームワークの一部として考慮されているわけではないが、位置関係情報の変化に動的に対応出来るような設計は考慮している.そのため,当初目的としていた動的なディスプレイ構成の変更に対応することが可能である.
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Research Products
(4 results)