2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットにおけるビジネスプロトコルモデルの動的協調
Project/Area Number |
19500095
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
大谷 真 Shonan Institute of Technology, 工学部, 教授 (20360935)
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Keywords | インターネット高度化 / 情報システム / モデル化 / WWW / Webサービス / 自律システム / 電子商取引 |
Research Abstract |
インターネット上のコンピュータシステム間で商取引サービスを行う場合、従来のWebサービスでは、そのサービスに参加するすべてのシステムが、事前に合意されたビジネスプロトコルに従うように開発されていることが前提である。このため、企業内、企業グループ内、業界団体内、特定の取引グループ内など連携した組織間では適用可能だが、自発的かつ自由に作られ自律的に運用されているシステム間での商取引への適用は現実には困難である。 本研究の究極の目的は、各システムが持つビジネスプロセスモデルをシステムが遭遇した時点で動的に協調させることで、自由に開発されたシステムが自由に商取引を実行できる技術を開発することである。 特に昨年度および今年度の本研究においては、考案済みアルゴリズム適用したインターネットミドルウェア制御技術を主な研究対象とした。 昨年度はミドルウェア下位部分を中心に制御方式を研究したが、本年度は動的モデル協調およびその結果を用いたアプリケーション制御を含むミドルウェア全体制御方式を検討した。この結果、ミドルウェアは全体として3層構造とするのが適当であることが判明し、各層の基本方式が明らかになった。さらに、これに従って初期的なプロトタイプを開発し、方式の妥当性を検証した。 2年間の本研究によって、動的モデル協調方式を用いて自律的なシステム間での自動商取引を実現できることが実装レベルを含め判明した。同時に、超長期トランザクションの制御、ライブアーカイブ機能、モデル駆動型実行制御、モデル振舞い能力の拡張、オペレーションマッチングなど、本格的な自律型Webサービス実現のための研究課題が摘出された。
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