2008 Fiscal Year Annual Research Report
発達性協調運動障害の診断とリハビリのためのユーザインタフェースに関する研究
Project/Area Number |
19500107
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 雄一 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (40359857)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 喜文 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80294023)
岸野 文郎 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10283722)
|
Keywords | ユーザインタフェース / 認知科学 / 発達性協調運動障害 / 脳疾患 / 実世界指向インタフェース / 国際研究者交流 / イスラエル:カナダ |
Research Abstract |
我々は,3次元形状構築タスクを用いて,人の空間認知能力や形状構築能力の評価を行うためのユーザインタフェースを提案し,検討を続けている.このユーザインタフェースは,内部にマイクロプロセッサを実装したブロックによって構成され,これらブロックの接続・分離および構築形状をリアルタイムに記録し,被験者による構築過程を解析することで評価を行うものである. 本研究課題では,このユーザインタフェースを子供の障害の一つである,発達性協調運動障害の診断とリハビリに応用することを目的とする.これまでのユーザインタフェースは主に大人を被験者の対象としているため,ブロックの接続強度や認識精度に問題がある.また,子供の興味の維持が難しいと言った問題もある.そこで,ユーザインタフェースのハードウェア及びソフトウェアの改良と試作を行い,子供らによる被験者実験を通じて提案システムの評価を行う.また,実際の医療現場で利用することでユーザビリティに関して,システムに対するフィードバックを得て改良を進める. 本年度は,昨年度試作したハードウェアを用いて,実際の子供らによるシステム評価実験を行った.5歳半から6歳半の健常な子供38人らにシステムを利用してもらい,パフォーマンスを測定することでシステムの評価を行った.その結果,95%の子供らは普通の積み木遊びよりも提案システムの方を好み,子供らの実際の構築プロセスを解析することで,発達性協調運動障害の診断とリハビリに資するという,提案システムの有効性を確認できた.
|
Research Products
(3 results)