2007 Fiscal Year Annual Research Report
身体性をもつエージェントとの対話における参照表現の理解
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19500116
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳永 健伸 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (20197875)
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Keywords | 対話 / 参照表現 / 空間語 / 属性選択 / 空間関係 / 知覚的群化 / エージェント / インクリメンタルアルゴリズム |
Research Abstract |
今年度は以下の2点について研究をおこなった. (1)参照表現において頻繁に使用される空間語に対する人間の認知空間がディストラクタによってどのような影響を受けるかを心理実験を通して明らかにした.参照物,指示物,ディストラクタの3つのオブジェクトが様々な位置関係に配置された図と共に,「遠い」「近い」「左」の3つの空間語を使った指示物の参照表現を被験者に提示し,その参照表現の妥当性判定させる実験をおこなった.その結果,以下のような知見を得た. 「遠い」 ・ディストラクタが参照物体に近いほど,適合度が高くなる. ・ディストラクタが指示物体と参照物体の間にあると,適合度が高くなる. ・指示物体サイズがディストラクタより大きいと適合度が高くなる. ・ディストラクタが指示物体よりも外側に置かれると,適合度が低くなる. 「近い」 ・指示物体サイズがディストラクタより大きいと適合度が低くなる. 「左」 ・ディストラクタによる影響は,指示物体サイズの違いの影響を受けにくい. 「近い」「左」に共通 ・ディストラクタが参照物体に近いほど,適合度が低くなる. ・ディストラクタが指示物体と参照物体の間にあると,適合度が低くなる. (2)従来から我々が提案している知覚的群化に基づく参照表現の理解のモデルを修正し,群間の積集合,差集合が扱えるように拡張した.
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