2009 Fiscal Year Annual Research Report
個人情報を保護する時空間データマイニングシステムとアルゴリズム
Project/Area Number |
19500123
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森本 康彦 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00363010)
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Keywords | 時空間データマイニング / スカイライン問い合わせ / プライバシー |
Research Abstract |
データベース中のオブジェクトの中で,何らかの属性値で他のデータに比べ良いか等しい値をもつオブジェクトを「スカイライン」と呼び,それを列挙する機能を「スカイライン問い合わせ」とよぶ.我々は,昨年度「データ集合」を対象とするスカイライン問い合わせを新たに定義し,それを効率的に計算する機能の研究を進めた.集合値のスカイラインであるため,従来のスカイライン問い合わせにおけるプライバシーの問題を解決する手段として有用な手法となることが期待される.本年度も引き続き,この機能の効率化と拡張を行った.本年度に達成された成果は以下のとおりである. 1 時間情報・空間情報を含むデークベースにおけるスカイライン集合問合せの実現 昨年度,通常の数値デークベースにおけるスカイライン集合の計算方法の実装を行ったが,本年度は時間情報,空間情報を含むデータに対処できるよう拡張を行った.時間情報や空間情報の特性を考慮する必要があるため,機能面では昨年度の拡張のような位置づけとなっているが,アリゴリズム面ではまったく新しい問題を解決したといえる.現時点では,まだ,学術雑誌への投稿をしていないが,この成果は大きいので,本年度末の国際会議に発表し,他の研究者からのコメントをもらった後,来年度,学術雑誌に公表する予定である. 2 スカイライン問合せの拡張機能であるk-dominantスカインアルゴリズムの開発 この成果は,直接,プライバシー問題には直結しないが,スカイライン問合せで列挙されるオブジェクト数を適切にコントロールすることを可能とする技術で,データマイニングの有用性を高める基礎技術と位置付けることができる.
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Research Products
(6 results)