2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500143
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
塩見 彰睦 Shizuoka University, 情報科学, 准教授 (60242921)
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Keywords | 画像、文書、音声認識 / 情報システム / 計算機システム / 像分離装置 |
Research Abstract |
像分離システムの試作により得られている課題である,(1)プロジェクタとカメラの色フィルタの透過率を考慮した像の分離による分離精度の向上,(2)分離後の画像に対する色の再現性の向上(3)カメラの露光時間の延長またはカメラの感度の改善による分離後の画像の明るさの改善,の3点について取り組んだ。 まず,課題(1)(2)について,フィルタ特性の考慮を行った手法を提案し,分離精度の向上を行った。像分離は投影色に同期し露光した3枚の画像を使用することにより行うが,プロジェクタ、カメラの色フィルタ特性の透過率の影響を受け,投影されている色以外の成分が値を持つ。この非投影成分の値は投影成分からの漏れと考えることができ,漏れた成分は投影成分の値に比例するため,フィルタの透過特性を予め求めておくことにより投影成分を推定し分離を行う手法を提案した。 さらに問題(3)について,開口率の大きいレンズの採用と手法の改善によるカメラの露光時間の延長により,画像の明るさの改善を行った。露光時間が短い原因は,各投影色に同期して撮影した画像を用いて像分離を行っていることにより,露光時間を投影色の投影時間以上にできないためである。このことから複数投影色の投影区間で露光した画像を像分離に用いることで露光時間を延長する手法を提案した。カメラの露光間隔と露光時間の関係から撮影画像に含まれる投影色毎の露光時間が一致しないことを考慮し,露光時間比を演算に含め分離精度の向上を行った。 以上のフィルタ特性の考慮と露光時間の延長を行った手法をFPGA上で実装を行い,像分離をリアルタイムに処理できていること,分離後の背景画像の明るさが改善していることを確認した。現在,研究成果を論文として投稿する準備を進めているところである。
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