2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500154
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
濱 裕光 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 教授 (20047377)
|
Keywords | 可視光 / ナイトビジョン / 遮光液晶マスク / 光通過帯域制御 / 歩行者検出 |
Research Abstract |
本研究では、夜間における歩行者を巻き込んだ重大事故の防止と運転支援を最終目的として、可視光を用いたナイトビジョンの実現に必要な要素技術の開発を目的とした。主な課題は高輝度光源の影響除去であり、2つのアプローチを試みた。まず、最初の方式はレンズの前に液晶マスクを設置し、2段階撮影により高輝度光源部分を選択的にマスク遮光して撮影することで強烈な光源によるフレアーやゴーストなどの悪影響を取り除く方式である。2つ目は、光挟帯域通過フィルターを用いて道路周辺にある外灯とヘッドライトの光スペクトル特性の違いを利用して高輝度光源の影響を除去する方式である。上記2方式のどちらも高輝度光源除去の効果を確認できた。マスク遮光方式に関しては、高輝度光源を最小限の領域で遮光するために液晶マスク上の位置を自動的に抽出する方法の開発を行い、歩行者に見立てたモデルを用いた実験からは良好な認識結果を得た。光通過帯域制御方式に関する実験からは、明らかに光源の輝線スペクトル部分のみを通過させることでヘッドライトなどの広帯域の光スペクトルを持つ高輝度光源に対する抑制効果が認められた。また、複数の輝線スペクトルの組合せを疑似カラーとして用いることで肌色検出などの可能性が示唆された。両方式共に、それぞれに優劣があり、今後さらに詳細な検討を重ねていく必要がある。また、運転手への情報伝達をどのように行うか、すなわち、認識結果をどのような手段で、どのようなタイミングで伝えるかは重要な問題であり、視覚的注意と認識度の関係、および小型ディスプレイで表示する際の画像の顕著性についても検討を行った。
|
Research Products
(14 results)