2008 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔地におけるロボットの操作および動作の安全性向上に関する研究
Project/Area Number |
19500156
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
冨永 将史 Waseda University, 総合研究機構, 講師 (80409747)
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Keywords | センサ融合・統合 / 画像情報処理 / コンピュータビジョン / 行動環境認識 / 自律システム |
Research Abstract |
本研究では、半自律移動型の遠隔操縦ロボットに関する技術の研究開発を行うことで、ロボットの活動の安全性向上を目指している。目的に応じたロボットの動作決定は人間が行い、人間が気づかない障害に対してはロボット自身が対処するため、複数のセンサで協調することで周囲環境を把握し、自律行動を助ける情報とするとともに、操縦者へ提示するシステムの研究を行った。 屋外でロボットが「安全」な活動を行うためには、走路を塞ぐ障害物や建築物と走行路の検出が必要である。ロボットの周囲環境はリアルタイムに計測・認識されるが、遠隔操縦の場合、操縦者は伝送遅延により過去の情報しか得ることができない。更に、操縦者へ伝送する映像にはノイズなども多く存在し、映像提示だけでは複雑な路面状況の把握は困難である。そのため、ロボットが安全に移動するためには、重要な情報を選別し操縦者と共有することが重要と考えられる。 そこで本研究では、2台のレーザ式測域センサと単眼カメラを用い、ロボットの走行予定路の路面状態を視覚的に提示するシステムを構築した。レーザ式測域センサはロボットの左右に横向きに設置し、走行路面の車輪の通過線上を計測する。得られた距離データからは路面の平たん性として局所的な特徴である凸凹度、および道路勾配として大域的な特徴である傾斜度を求めた。また、単眼カメラはレーザ式測域センサの中央に配置し、距離計測を行った位置との視覚的対応を、位置関係から可能とする。距離データと映像データから、対応するテクスチャの色相を用いて路面の種別を推定した。求められた3種の路面情報:凸凹度・傾斜度・種別は自律制御に用いられる材料となる。更にこれら路面情報を映像上に合成し、必要な箇所の情報を操縦者へ効果的に提示するシステムを構築することで、安全性の向上が可能になった。
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