2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500169
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
米田 完 Chiba Institute of Technology, 工学部, 教授 (70221679)
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Keywords | 知能機械 / 知能ロボティクス |
Research Abstract |
本研究では、窓ガラスの内面と外面にきわめて小型の機械を配し、永久磁石によって引き合うことにより吸着と移動を行うロボットシステムを開発している。本年度は新たな試作機を製作し性能を向上させるとともに、動作の確実性を増した。従来は斜めに配置していたマグネットディスクをガラス面に平行にし、内側と外側の磁石の距離を小さくして吸着力とトルク伝達力を向上させた。また、昨年までは斜めディスク型の車輪を左右に1つずつ持つ構造であったが、斜めディスク車輪は転がり抵抗が大きい欠点があること、および左右1つずつの車輪配置ではピッチ軸回転が自在になってしまうため下に傾くのを防止するストッパーが必要であった。今年度は小さな車輪を左右に2個ずつ、上側と下側に配置させピッチ軸モーメントを受けるとともに、転がり抵抗の低減をはかった。さらに、モータの向きをガラス面に垂直から平行に変更し、本体から大きく出ないような構造とし、傘歯車を用いてマグネットディスクおよび車輪を同期させて駆動する方式とした。これによって従来の斜め接触駆動よりもロスの小さい効率的なものとなった。マグネットディスク間のトルク伝達による車輪の駆動力は十分あることが実験で確かめられた。車輪にはシリコーンゴムを用いて、ドライ/ウエット両環境において十分な車体保持ができるものとした。さらに全体の小型化、軽量化した設計とし、本体重量に比較して吸着力や伝達駆動力に余裕を持たせた。以上の試作機により総合的に窓掃除ロボットの性能が向上できた。
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