2007 Fiscal Year Annual Research Report
目標志向意思決定分析のフレームワーク構築とその応用
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19500174
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中森 義輝 Japan Advanced Institute of Science and Technology, 知識科学研究科, 教授 (30148598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ヒュン ナムヤン 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (00362020)
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Keywords | 感性情報学 / 解析・評価 / 意思決定問題 / 暗黙知と形式知 / 伝統産業 |
Research Abstract |
本研究の目的は,曖昧で不正確な情報下における多属性/多専門家意思決定問題に対する新たな評価体系フレームワークを開発し,様々な意思決定問題の解決に資することである。このフレームワークの中で,数値評価情報と主観評価情報を統合する方法を開発する。応用事例として,伝統産業従事者、販売者へのインタビューを実施し,彼らの個別属性値の解釈,複数属性値の統合プロセスを明らかにし,これに基づいてフレームワークの中から適切な評価モデルを選択し,対応するソフトウェアを開発する。 量的な属性は数値として厳密に表現されるか,あるいはインターバル数やファジィ数として曖昧に表現される。このような数値情報と,言葉による曖昧な主観評価を総合評価において統合するために,それらを統一表現に変換する合理的な方法を開発した。具体的には,「数値の言語表現の概念」及び「ファジィ集合の量割り当て概念」に基づくフレームワークを考察,これにより,異なるタイプの不確実性と不正確性を意味的に統一して表現すること,「Dempster-Shafer理論」において研究されている情報統合の方法の適用を可能とした。 応用として,目標志向意思決定モデルを開発し,伝統工芸品の消費者の評価への応用を試みた。石川県の伝統産業である九谷焼と山中漆器の従事者、販売者に対して,購買者から寄せられる希望に対してどのように対応しているかについてインタビュー調査を実施し,それに基づいた評価フレームによる感性評価実験を実施し多くのデータを得てモデルを構築した。このモデルはネットワーク時代における消費者の感性による選好を目標とする商品推薦システムとして極めて有望である。
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